高効率なセルロース単糖化を実現する気体触媒プロセスの開拓とその作用機構の解明

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 22760600
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 触媒・資源化学プロセス
• 研究機関: 高知大学
• 研究代表者: 恩田 歩武 高知大学, 教育研究部・総合科学系, 助教 (80335918)
• 研究期間 (年度): 2010 – 2011
• キーワード: セルロース / グルコース / 触媒 / 再生可能資源 / バイオマス / 水蒸気

研究概要

水蒸気法によるセルロースの加水分解により、グルコース収率40 C-%を得た.また,結晶性の多糖類ほど水熱反応と水蒸気反応で糖化収率の差が大きくなることを明らかとした.次に,気体触媒としてさまざまな物質の蒸気を検討したところ,ギ酸分子に触媒効果が確認された.一方で,酢酸やメタノールなどには反応阻害効果が見られ,分子のサイズ及び極性が触媒活性に影響を与えていることが示唆された.

研究成果

• [雑誌論文] Selective Hydrolysis of Cellulose and Polysaccharides into Sugars by Catalytic Hydrothermal Method Using Sulfonated Activated-carbon (2012)
  • 著者名/発表者名: A. Onda
  • 雑誌名: J. Jpn, Petroleum Inst 巻: 55 ページ: 73-86
• [雑誌論文] Solvothermal One-Step Synthesis and Effect of Carbon on Properties of Ruthenium Sulfide Catalysts (2011)
  • 著者名/発表者名: Zhang, C., Yanagisawa, K., Tao, H., Onda, A., Shou, T., Kamiya, S
  • 雑誌名: Catal. Lett 巻: 141 ページ: 1311-1315
  • 査読あり
• [雑誌論文] Effect of water vapor on the thermal decomposition process of zinc hydroxide chloride and crystal growth of zinc oxide (2011)
  • 著者名/発表者名: Kozawa, T., Onda, A., Yanagisawa, K., Kishi, A., Masuda, Y.
  • 雑誌名: J. Solid State Chem 巻: 184 ページ: 589-596
  • 査読あり
• [雑誌論文] Selective synthesis of 1-butanol from ethanol over strontium phosphate hydroxyapatite catalysts (2011)
  • 著者名/発表者名: Ogo, S., Onda, A., Yanagisawa, K
  • 雑誌名: Appl. Catal. A 巻: 102 ページ: 188-195
  • 査読あり
• [学会発表] 水蒸気法によるセルロースからグルコースへの選択的加水分解 (2011)
  • 著者名/発表者名: 飯田祐己,恩田歩武,柳澤和道
  • 学会等名: 第108回触媒討論会
  • 発表場所: 北見
  • 年月日: 20110920-22
• [学会発表] 触媒による多糖類バイオマスの分解反応 (2011)
  • 著者名/発表者名: 恩田歩武
  • 学会等名: 第8回バイオマス変換触媒セミナー
  • 発表場所: 高知
  • 年月日: 2011-07-01
• [学会発表] セルロースからグルコースへの加水分解に対する水蒸気の効果 (2010)
  • 著者名/発表者名: 飯田祐己,恩田歩武,木下晶太,柳澤和道
  • 学会等名: 第106回触媒討論会
  • 発表場所: 甲府
  • 年月日: 20100915-18
• [図書] スルホン化活性炭, 触媒調製ハンドブック (2011)
  • 著者名/発表者名: 恩田歩武, 炭素固体酸
  • 総ページ数: 636-637
  • 出版者: エヌ・ティー・エス