ERK2の恒常的活性化変異による病態発症:細胞早期老化を中心とした解析

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 22790281
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 医化学一般
• 研究機関: 三重大学
• 研究代表者: 杉村 和人 三重大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (90452226)
• 研究期間 (年度): 2010 – 2011
• キーワード: Erk2 / NCFC症候群 / p53 / 血球・血管内皮 / 細胞老化

研究概要

血球・血管内皮特異的Erk2恒常的活性化型変異マウスは野性型マウスの1/4の確率で生まれ生存可能であったが、低体重、低体長であった。また、NCFC症候群で見られる身体的特徴(特徴的な顔面など)と一致し、血球・血管内皮細胞におけるErk2の恒常的活性化がNCFC症候群の一部の病態の原因であることがわかった。また、この表現型に細胞老化制御因子p53が関与していることがわかり、p53を標的分子としたNCFC症候群の各病態に対する新たな治療法の可能性が示唆できた。

研究成果

• [雑誌論文] The Histone Chaperone Facilitates Chromatin Transcription(FACT) Protein Maintains Normal Replication Fork Rates (2011)
  • 著者名/発表者名: Takuya Abe, Kazuto Sugimura, Yoshifumi Hosono, Yasunari Takami, Motomu Akita, Akari Yoshimura, Shunsuke Tada, Tatsuo Nakayama, Hiromu Murofushi, Katsuzumi Okumura, Shunichi Takeda, Masami Horikoshi, Masayuki Seki, and Takemi Enomoto
  • 雑誌名: The Journal of Biological Chemistry 巻: 286 ページ: 30504-30512
  • 査読あり
• [学会発表] DNAメチル化レベル低下によりDNA損傷が誘導されるゲノム領域の同定 (2012)
  • 著者名/発表者名: 吉村健、杉村和人、緒方正人、奥村克純
  • 学会等名: 日本農芸化学会大会2012年度大会
  • 年月日: 2012-03-25
• [学会発表] UHRF1は受動的DNA脱メチル化後のDNA損傷誘導に関与する (2012)
  • 著者名/発表者名: 杉村和人、来馬啓介、杉浦健太、緒方正人、奥村克純
  • 学会等名: 日本農芸化学会大会2012年度大会
  • 年月日: 2012-03-23
• [学会発表] A mechanism of DNA damage-induction after passive DNA demethylation (2011)
  • 著者名/発表者名: Kenta Sugiura, Kazuto Sugimura, Masato Ogata and Katsuzumi Okumura
  • 学会等名: 第34回日本分子生物学会年会
  • 年月日: 2011-12-16
• [学会発表] Impact of reduced DNA methylation on DNA replication fork progression (2011)
  • 著者名/発表者名: Keisuke Kuruma, Kazuto Sugimura, Masato Ogata and Katsuzumi Okumura
  • 学会等名: 第34回日本分子生物学会年会
  • 年月日: 2011-12-16
• [学会発表] DNAメチル化レベルの減少が複製フォーク進行に与える影響 (2011)
  • 著者名/発表者名: 来馬啓介、杉浦健太、杉村和人、緒方正人、奥村克純
  • 学会等名: 日本農芸化学会平成23年度関西・中部支部合同大会
  • 年月日: 2011-07-04
• [学会発表] UHRF1is involved in DNA damage-induction after passive DNA demethylation (2011)
  • 著者名/発表者名: Kazuto Sugimura, Kenta Sugiura, Hirotaka Nakabayashi, Keisuke Kuruma, Masato Ogata and Katsuzumi Okumura
  • 学会等名: 第63回日本細胞生物学会大会
  • 年月日: 2011-06-28
• [学会発表] 受動的DNA脱メチル化後のDNA損傷誘導にはUHRF1が関与する (2011)
  • 著者名/発表者名: 杉村和人,杉浦健太、中林裕貴、来馬啓介、緒方正人、奥村克純
  • 学会等名: 第五回日本エピジェネティクス研究会年会
  • 年月日: 2011-05-19
• [備考]
  • URL: http://www.medic.mie-u.ac.jp/organization/course/biochem/