実際に膵臓癌患者に超音波内視鏡(EUS)を用いて、I^<125>を局注し、化学療法併用する実臨床への導入は達成できなかった。膵臓癌に対する放射線源は適応外使用であり、EUSガイド下の局注手技は未だ確立された手技で無いことから、放射線源の臨床試験を行う以前に、安全性確認の為のミニブタを用いた動物実験を施行した。計5匹のミニブタの肝臓・脾臓・膵臓に、I125にみたてた金属片を局注した。金属片局注前後でのミニブタの呼吸循環動態に変化は認められず、また解剖時に腹腔内に出血など認めず確実な局注術が施行可能であった。今後、今回の実験も含めて書類を作成し、当院倫理委員会に提出し、臨床試験を開始する予定である。
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