| 研究概要 |
本研究では,子宮内膜の増殖・分化に伴って活性化されるチロシンキナーゼSRCが関与する細胞内シグナル伝達経路を,主にプロテオミクスの手法を用いて分子レベルで解明し,着床ならびに妊娠成立・維持における役割を明らかにすることを目的とする.その研究のための主要なマテリアルとして,活性化型SRCのアデノウイルスベクターの作成を試みたが,最終的には作成には至っていない.しかし,内膜分化の指標となるレポーターのコンストラクト,不死化ヒト内膜細胞株, in vivo内膜再構成システムなど,諸実験に必要なその他の研究マテリアル・研究ツールの準備・作成・確立は行い得た.一方,内膜腺上皮の機能発現においては, N-カドヘリンの関与するepithelial mesenchymal transition(EMT)が重要な役割を担う可能性を示した.
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