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2012 年度 実績報告書

小児悪性腫瘍に対するヘッジホグシグナル系阻害剤を用いた分子標的治療に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22791708
研究機関大阪大学

研究代表者

野村 元成  大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (40546909)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードHedgehog(Hh) / Gli1 / Forskolin / 横紋筋肉腫
研究概要

近年 Hedgehog (Hh) シグナル伝達系の変異が種々の成人悪性腫瘍の増殖や腫瘍発生に関与することが注目されているが、小児悪性腫瘍に関しては未だ詳細不明である。我々は小児悪性腫瘍細胞株を用い、経路上の転写因子Gli1の阻害剤Forskolin投与による抗腫瘍効果を検討し、小児悪性腫瘍におけるHhシグナル伝達系の治療標的の可能性について考察した。【対象及び方法】①神経芽腫、肝芽腫、横紋筋肉腫細胞株において、Hhシグナル活性化の指標であるGli1の発現をRT-PCR,qPCR法にて検討した。②Forskolin投与によるGli1の発現変化、細胞増殖抑制効果、Apoptosisの変化を検討した。③in vitroにて抑制効果の見られた細胞株を用いた移植担癌マウスを作製し、Forskolinを皮下注して腫瘍増殖抑制効果および予後を検討した。【結果】①Gli1発現は、横紋筋肉腫細胞株で特に高い発現を認め、神経芽腫と肝芽腫で中等度の発現を認めた。②全ての細胞株においてForskolinの添加によりGli1の発現は濃度依存性に減少した。③NB1を除く全ての細胞においてForskolinの添加により細胞増殖は濃度依存性に抑制された。HepG2を除く全ての細胞株でApoptosisは有意に亢進した。③Forskolin皮下投与により、マウス移植腫瘍の増殖は横紋筋肉腫では抑制されたが、神経芽腫、肝芽腫では縮小効果は得られなかった。横紋筋肉腫の担癌マウスにおいて、治療群はコントロール群よりも有意な予後の改善を認め、副作用も特に認めなかった。
【総括】Hhシグナル伝達経路の構成因子を阻害することで特に横紋筋肉腫におけるin vitroおよびin vivoでの抗腫瘍効果が確認された。以上よりHhシグナル伝達経路は小児悪性腫瘍の治療において新たな分子標的治療の候補となりうることが証明された。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 13-Cis retinoic acid can enhance the antitumor activity of non-replicating Sendai virus particle against neuroblastoma2013

    • 著者名/発表者名
      Motonari Nomura
    • 雑誌名

      Cancer Science

      巻: 104 ページ: 238-244

    • 査読あり
  • [学会発表] 神経芽腫に対する不活化ウイルス粒子HVJ-Eの抗腫瘍効果の検討2012

    • 著者名/発表者名
      野村 元成
    • 学会等名
      第49回日本小児外科学会学術集会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      20120514-20120514

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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