本研究は術後せん妄発症予測のための判断基準と介入評価の検討を目的に、平成22年度から23年度ば、手術を受げた患者め術中から術後1日目までに、尿中に排泄されたプロスタグランジンD2の代謝産物から、術後せん妄を発症する可能性の高い患者を選定し、その患者に観察された術後せん妄症状を明らかにすることを目的に研究を遂行することを予定していた。平成22年度は、23年度に行う研究フィールドでのデータ収集に向けて調整を行う中で、術後せん妄症状の観察項目として予定していた測定用具を現在のままで使用するよりも、臨床で活用しやすいように項目の精選をした上でデータ収集時に活用した方が、信頼性を十分に得られることが分かった。そのため、平成22年度は平成23年度のデータ収集時に活用できる術後せん妄症状の観察項目の精選を行い、その結果をもってフィールドでのデータ収集を行う研究計画に一部修正して取り組んだ。具体的には平成22年度は術後せん妄症状め観察項目を現在の項目から精選を行うために、臨床現場の看護師の中で術後せん妄に関して一定の知識を有すると考えられる看護師を対象にアンゲニート調査を実施することを目的とした。 これまでに調査用紙の作成等の準備を行い、所属機関の倫理審査委員会において倫理的手続きについても承認されたため、平成23年度の調査実施に向けた準備を進めている段階である。
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