乳腺外来を受診する患者に対して、不安や心配、考え、気持ちについて自由に話してもらったところ、遺伝に関する意識を自発的に表出した患者は、初診時(確定診断前)には233名中39名(16.7%)、確定診断後には133名中9名(6.9%)であった。また、乳がん家族歴や遺伝に関する意識は、確定診断前の患者にとって心理的ストレスとは関連がなかった。しかしながら、面接内容の質的分析より、遺伝に対する意識は肯定的なものから否定的なものまで多様であり、個別のとらえ方を踏まえた対応が医療職者には望まれることが明らかとなった。
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