研究課題
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Kruppel-Like Factor 4(KLF4)はKruppelファミリーに属し、C末端近傍に3つのZinc fingerモチーフをもつ転写因子である。皮膚・腸管・精巣・肺・および骨に発現することが知られているが、骨おける機能はいまだ不明である。骨芽細胞分化および骨の発生におけるKlf4の作用を検討するため、骨芽細胞特異的にKlf4を発現するトランスジェニックマウス(TG)を作製し、表現型の解析をおこなった。その結果、TGでは、膜性骨化の遅延が生じ、同様に、in vitroにおいて、初代骨芽細胞にKLF4を過剰発現させると石灰化が抑制された。また、TGでは長管骨においても、一次骨化中心の形成が遅延していた。これは、Klf4によりMmp9、Mmp13の発現抑制、および、骨膜におけるオステオカルシンの発現上昇によるものと考えらた。以上の結果から、厳密な発現制御によって、Klf4は骨芽細胞、血管内皮細胞および破骨細胞の分化と遊走を調整し、正常な骨格の発生を制御していることが示唆された。
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