研究課題
基盤研究(A)
本研究は、高齢者の学習困難さのメカニズムの解明と支援を主眼に置いている。具体的には、①学習を支える感情基盤と動機づけに関連する予測という認知過程の効果、②加齢変化の機序のかなめと考えられている時間的展望、③学習内容に関する熟知性という3点を中心に、生活のなかでの新奇事項/事象の学習が加齢によってどう変化するか、どのような支援が必要なのかを、組織的に検討することを目的としている。
高次な学習に適用される問題解決法やその実行としての行動の背後にある知識・スキルの存在に着目し、高齢者の学習困難さのメカニズムを、予測との関連・時間的展望・学習内容への熟知性の3点から検討する内容で、重要な基礎研究となると同時に、超高齢化社会における社会的意義も高い。また高齢者のQOLや生きがい支援につながる可能性もある点も高く評価できる。