研究課題
基盤研究(A)
本研究は、国際競争力の高いPW級フェムト秒レーザーを用いることで、質量数200級の重元素の多価電離の可能性ならびにその電離過程と輻射現象を明らかにすることを目的とした計画である。研究計画は、レーザーの時間波形・位相調査、輻射計測、シミュレーションによる輸送過程の理解から構成され、障害となりうる輻射冷却を如何にして避けるか、その手法を確立するための系統的な実験研究である。
PW級レーザーにより形成する高密度超高温状態での加熱や電離を調べる研究であり、基礎物理として重要な知見が得られると期待される。また、質量数200級重イオンの100MeV/u級への加速手法を開発することで、レーザー駆動型多価重イオン源という新しい加速器技術の確立が見込まれる。