研究実績の概要 |
本研究では①英文法のイメージスキーマ化、②そのイメージスキーマを使って英語文法教育の改善、効率化、有効化を図る、という2つのステップを計画している。また第一ステップの英文法のイメージ化にはまず文法項目の意味論的(時には語用論的)な正確な把握が必要となる。22年度は英語の「仮定法」と「結果構文」の意味論的な正確な記述と、そこからイメージスキーマを構築することに研究作業を集中した。 第一のテーマについては"Instruction of English Counterfactuals based on embodied cognitive experience"という論文で研究成果をまとめ発表した(山梨正明編 『認知言語学論考16』 249-271,2022,8. ヒツジ書房)。 また第二のテーマについては次の二本の論文に研究成果をまとめ公表した。 (a)'English and Japanese Resultatives:Resultative Constructions vs. Lexical resultatives' International Journal of English and Cultural Studies, 2022,5. (b) 'Resulatives as an Equative Construction: Evidence from Japanese and Romanian and its Implication for English,' International Journal of Language and Linguistics, 2022,8. 第二のテーマについて、まだ初歩的ではあるがイメージスキーマ(アニメ動画)を作成し、英文法の授業時にこの教材を用いた実験を行った。この文法項目についてはイメージスキーマに基づく教授法が有効であることを明らかにした。
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