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2023 年度 実施状況報告書

探求型学習を大学入学後の研究活動に接続する新たな大学英語プログラムのモデル構築

研究課題

研究課題/領域番号 22K00750
研究機関立命館大学

研究代表者

木村 修平  立命館大学, 生命科学部, 教授 (20589709)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードコンピテンシー / 新しい4技能 / 課題解決型スキル / 21世紀型スキル / 問題発見能力 / プロジェクト型学習(PBL) / 探究型学習
研究実績の概要

本研究課題は、PBL型英語プログラムをベースに練り上げた探究型教育のコアスキルを「新しい4技能」として定義し、それについて下記のとおり各種の成果発信を行った。本課題はPBL型英語授業をベースにして進められているが、英語教育は近年の生成AIの登場の影響を甚大に受けている分野である。そのため「新しい4技能」のありかたもアップデートされる必要があり、それを1.および2.にまとめた。さらに、PBLにおける評価の難しさについて授業実践に基づき3.で報告を行った。また、本研究課題は研究代表者が所属する大学の全学的なコンピテンシー策定というかたちに発展し、2023年度末に広報課よりプレスリリースされた(4.)。
【共著書籍】1)2024/03/10: 山中司(編), 山中司, 山下美朋, 近藤雪絵, 神原一帆, 木村修平, 杉山滉平, 西澤幹雄, 中南美穂, 豊島知穂, 鳥居大祐. 『AI・機械翻訳と英語学習―教育実践から見えてきた未来』, 第5章, 朝日出版社.
【単著論文】2)2024/03/31: AIは大学教育を不要にするのか? -英語教育に見るテクノロジーの役割変化から考える-, 立命館高等教育研究, 24, pp.1-16, 立命館大学教育開発推進機構, 招待論文.
【単独発表】3)2023/12/10: プロジェクト型英語教育における 評価の難しさと可能性, 日本語用論学会第26回大会シンポジウム, 創価大学, 招待講演.
【その他】4)2023/11/07: AI時代の大学英語教育、「4技能」の定義変えよう, 日本経済新聞, (49428),27, 寄稿記事.【プレスリリース】2024/03/29:

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究が定義する探究型教育における「新しい4技能」、すなわち、プロジェクトに関わる情報を調べる=リサーチ、リサーチにより収集した情報をペーパーやスライドなどにまとめる「オーサリング」、アイデアや意見、評価を互いに交換する「コラボレーション」、プロジェクトの進捗や成果を発信・表現する「アウトプット」は、ひとつの授業のシラバスに沿ったかたちで伸長しうるスキルであると同時に、より巨視的には、大学における基本的なアカデミック・リテラシーに属するスキル群であると言える。

こうした観点に立ち、本研究について考えるとき、前者(授業内でのスキル伸長)の測定は学習者アンケート調査や成果物の評価に基づいて行うことができる。これについては2023年度に大規模調査をすでに実施している(発表は2024年度を予定)。後者については、申請者が所属する大学が2023年度に策定した全学的コンピテンシーの議論の中に本研究課題を位置づけることができるのではないかと考えている。今時策定されたコンピテンシーは、大学だけでなく、附属小学校・中学校・高等学校のすべてをスコープに入れたものであり、こうした学校種では探究型教育が盛んに行われている。全学コンピテンシーは学園全体の育成目標を貫くものとして策定され、申請者はそのワーキンググループのリーダーを務めた。

2024年度は、前述の大規模調査の結果に加え、学園全体のコンピテンシーに「新しい4技能」がどのように接続可能家を模索し、成果報告につなげたい。

今後の研究の推進方策

2024年度は、2023年度に大学の授業内で採取した「新しい4技能」の成長実感に関わる大規模アンケート調査の結果を発表するとともに、全学コンピテンシーの中に「新しい4技能」という考え方をどのように接続できるかを模索したい。
このために、附属校である小学校・中学校・高等学校で探究型教育に関わる教員へのインタビューや授業見学を行い、大学以外の学校種で「新しい4技能」がどのように教えられ、学習者によって実践されているのかをまとめたい。こうして得た知見を統合するかたちで、自動採点による「新しい4技能」の自己診断フォームの開発を目指したい。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] AIは大学教育を不要にするのか? -英語教育に見るテクノロジーの役割変化から考える-2024

    • 著者名/発表者名
      木村修平
    • 雑誌名

      立命館高等教育研究

      巻: 24 ページ: 1-16

    • オープンアクセス
  • [学会発表] プロジェクト型英語教育における 評価の難しさと可能性2023

    • 著者名/発表者名
      木村修平
    • 学会等名
      日本語用論学会第26回大会シンポジウム
    • 招待講演
  • [図書] AI・機械翻訳と英語学習―教育実践から見えてきた未来2024

    • 著者名/発表者名
      山中司, 山下美朋, 近藤雪絵, 神原一帆, 木村修平, 杉山滉平, 西澤幹雄, 中南美穂, 豊島知穂, 鳥居大祐.
    • 総ページ数
      280
    • 出版者
      朝日出版社
    • ISBN
      978-4255013640
  • [備考] 立命館学園における「コンピテンシー」の策定

    • URL

      https://www.ritsumei.ac.jp/file.jsp?id=616128&f=.pdf

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公開日: 2024-12-25  

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