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2023 年度 実施状況報告書

日中韓の王宮と官衙の比較宗教史研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K00889
研究機関東北大学

研究代表者

堀 裕  東北大学, 文学研究科, 教授 (50310769)

研究分担者 三上 喜孝  国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (10331290)
吉田 歓  山形県立米沢女子短期大学, その他部局等, 教授 (70312618)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード王宮 / 仏教 / 辺境 / 中国 / 新羅 / 百済 / 高句麗 / 城
研究実績の概要

東アジアにおける都と「辺境」の比較史をすすめるため、今年度は(1)秋田県の秋田城跡・払田柵跡の踏査と出土木簡の調査、(2)関連する史料調査・先行研究の調査を行うとともに、(3)科研の研究会の実施、そして(4)研究代表者・分担者各自が、国際シンポジウム、学会、研究会、講演会での発表、および各出版媒体における論文の公表をした。以下、1から4に分けて、個別に記載をする。
(1)秋田城跡・払田柵跡への踏査・調査は、研究分担者と現地の研究者の協力を得て行われたものである。おもに各遺跡の現地踏査と、各遺跡出土木簡の調査を行うことで、城柵の構造的な特色と、城柵と宗教施設との関係の検討、出土文字史料からみた城柵の機能についての検討を行うことができた。
(2)東北と九州の城柵と「辺境」政策に関わる調査と、中国・朝鮮における城柵と「辺境」政策に関する史料収集と先行研究の収集をすすめることができた。
(3)科研による研究会を実施し、おもに大宰府と秋田城、中国における都市と城柵に関わる研究報告を行うことで、研究テーマに関する知見を深めることができた。
(4)今年度は、オンラインだけでなく、対面も含めた学会が開催され、報告する機会を得た。とくに韓国や中国における国際シンポジウムや、東北・九州の現地で開かれた講演会・研究会などで報告を行うとともに、研究成果を踏まえた論文の公刊も行っている。その詳細は別表を参照されたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

科研費は、ぎりぎりの予算額で申請したにも関わらず、残念ながら減額されてしまった。そのため、史料収集を行うための謝金を捻出することが困難な状況にあり、予定していた史料収集の実施が遅れている。それと連動して、研究の推進がやや遅れており、最終年度の研究成果公表の方法についても影響を与えつつある。

今後の研究の推進方策

2024年度は韓国における宮と城柵の踏査を行うとともに、2025年は中国での踏査を予定する。また2024年は、研究会、2025年はシンポジウムの開催し、それをもとにした論集の作成 を計画している。なお、科研費として認められた予算が、申請時より削られているため、中国での踏査の実施は要検討である。

次年度使用額が生じた理由

おもな点は、全体の科研費について、厳密な支出額に基づいて申請をしたところ、機械的な減額措置を受けてしまった。そのため、対面での研究会開催をオンラインに振り替えるなどして、次年度以降の支出に備える必要が生じたためである。

  • 研究成果

    (22件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (11件) (うちオープンアクセス 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 多賀城廃寺の塑像・塑壁2024

    • 著者名/発表者名
      鹿又喜隆・堀裕・廉禕・長岡龍作・藤澤敦・小林和貴
    • 雑誌名

      東北文化研究室紀要

      巻: 65 ページ: 29‐60

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 日韓木簡にみえる「客作児」「支薬児」-平安京跡左京九条三坊十町(施薬院御倉跡)出土木簡を手がかりに-2024

    • 著者名/発表者名
      三上喜孝
    • 雑誌名

      国立歴史民俗博物館研究報告

      巻: 323 ページ: 323-328

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 出土文字資料の集成的研究 平泉出土文字資料へのアプローチ(4)「磐前村印」2024

    • 著者名/発表者名
      三上喜孝
    • 雑誌名

      平泉学研究

      巻: 4 ページ: 47-55

  • [雑誌論文] 東アジア王宮内仏教施設の比較研究―南朝・百済・倭を中心に2023

    • 著者名/発表者名
      堀裕
    • 雑誌名

      堀裕、三上喜孝、吉田歓編『東アジアの王宮・王都と仏教』勉誠出版

      巻: 00 ページ: 166‐189

  • [雑誌論文] 古代陸奥・出羽の交通と信仰2023

    • 著者名/発表者名
      三上喜孝
    • 雑誌名

      佐々木虔一・笹生衛・菊地照夫編『古代の交通と神々の景観』八木書店

      巻: 00 ページ: 431‐452

  • [雑誌論文] 観音信仰、百済から日本へ -『観世音応験記』を出発点として-2023

    • 著者名/発表者名
      三上喜孝
    • 雑誌名

      堀裕、三上喜孝、吉田歓編『東アジアの王宮・王都と仏教』勉誠出版

      巻: 00 ページ: 143-165

  • [雑誌論文] 百済と倭2023

    • 著者名/発表者名
      三上喜孝
    • 雑誌名

      佐藤信編『古代史講義【海外交流篇】』平凡社新書

      巻: 00 ページ: 83-100

  • [雑誌論文] 古代の国府・城柵から平泉への展開2023

    • 著者名/発表者名
      吉田歓
    • 雑誌名

      都市史研究

      巻: 10 ページ: 99-106

  • [雑誌論文] 古代中国の都城と社2023

    • 著者名/発表者名
      吉田歓
    • 雑誌名

      堀裕、三上喜孝、吉田歓編『東アジアの王宮・王都と仏教』勉誠出版

      巻: 00 ページ: 27-56

  • [雑誌論文] 古代北部九州と海の道―半島・大陸との交流2023

    • 著者名/発表者名
      松川博一
    • 雑誌名

      K

      巻: 5 ページ: 22-27

  • [雑誌論文] 高良山の歴史と文化2023

    • 著者名/発表者名
      松川博一
    • 雑誌名

      高良山―その歴史と文化―

      巻: 1 ページ: 14-17

  • [学会発表] 元慶の乱と陸奥国小考2024

    • 著者名/発表者名
      堀 裕
    • 学会等名
      第3回日中韓の王宮と官衙と比較宗教史研究
  • [学会発表] 韓日古代「龍王」銘木簡再考2024

    • 著者名/発表者名
      三上喜孝
    • 学会等名
      韓国・国立慶北大学人文学術院HK+事業団主催第6回国際学術大会
    • 国際学会
  • [学会発表] 出土文字資料の集成的研究 平泉出土文字資料へのアプローチ(4)『磐前村印』2024

    • 著者名/発表者名
      三上喜孝
    • 学会等名
      平泉学研究会
  • [学会発表] 秋田城四王寺をめぐって2024

    • 著者名/発表者名
      三上喜孝
    • 学会等名
      第3回日中韓の王宮と官衙と比較宗教史研究
  • [学会発表] 『元和郡県図志』に見る宗教施設2024

    • 著者名/発表者名
      吉田歓
    • 学会等名
      47~55
  • [学会発表] 古代大宰府の境界と官衙・寺社 二 西の境界2024

    • 著者名/発表者名
      松川博一
    • 学会等名
      第3回日中韓の王宮と官衙と比較宗教史研究
  • [学会発表] 古代山城がつくられた時代の糸島2024

    • 著者名/発表者名
      松川博一
    • 学会等名
      伊都国フォーラム「再検証 雷山神籠石と怡土城」
  • [学会発表] 菅原道真と大宰府2024

    • 著者名/発表者名
      松川博一
    • 学会等名
      大宰府アカデミー令和編 日本経済大学
    • 招待講演
  • [学会発表] 東アジアのなかの倭の仏教2023

    • 著者名/発表者名
      堀 裕
    • 学会等名
      2023年度忠南大学校史学科国際学術大会 百済と古代東アジア仏教
    • 国際学会
  • [学会発表] 日本古代の角柱状(棒状、杖状)木簡の意義2023

    • 著者名/発表者名
      三上喜孝
    • 学会等名
      第二届中日韓出土簡牘研究國際論壇
    • 国際学会
  • [図書] 古代大宰府の政治と軍事2023

    • 著者名/発表者名
      松川博一
    • 総ページ数
      331
    • 出版者
      同成社

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公開日: 2024-12-25  

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