• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実施状況報告書

専門的医療へのゲートキーピングに関する微視社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K01903
研究機関大阪教育大学

研究代表者

串田 秀也  大阪教育大学, 教育学部, 教授 (70214947)

研究分担者 川島 理恵  京都産業大学, 国際関係学部, 教授 (00706822)
阿部 哲也  関西医科大学, 医学部, 准教授 (20411506)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード医療 / 医師患者関係 / コミュニケーション / ゲートキーピング / 会話分析 / 受診相談 / 看護師
研究実績の概要

本研究の目的は、専門的医療への患者のアクセスをコントロールするゲートキーピングが、病院の総合診療科診療と受診相談という2つの場面においてどのように行われているかを、微視社会学的に研究することである。この目的を果たすため、本年度は大きく3つの作業を行った。第一に、総合診療科診療の既存データ分析を継続し、医師が症状を説明できる異常の検出されない検査結果を説明するときに用いる2つの報告形式(「問題なし」報告と「原因未解明」報告)が、患者の反応をどのように方向づけるかを、ゲートキーピングに対する含意に注目して分析した。この分析は次年度(2024年6月)の国際学会で発表したのち、論文にまとめる予定である。また、副次的主題として患者が診療において主体性を発揮する際に見られる発話の非流暢性についても分析を行った(Kushida 2023)。第二に、総合診療科診療の追加データを収集した。2023年4月から6月にかけて、12件の診療場面をビデオ録画した。第三に、受診相談場面のデータ収集を実施した。2023年4月から8月まで10日にわたって約100ケースの受診相談場面を録音するとともに、その場で観察および担当看護師への聞き取りを行って、受診相談に関わるエスノグラフィックな情報を収集した。各ケースに関する音声ファイルと観察記録を整理するとともに、約半数のケースについては音声ファイルの書き起こしを完了した。これにより、次年度に受診相談のパイロット的な分析に着手するための準備が整った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

総合診療科診療の既存データ分析を進めるとともに、追加データも収集することができた。また、受診相談場面のデータ収集を完了し、約半数については書き起こしも完了することができた。

今後の研究の推進方策

次年度以降、総合診療科診療については、追加データの整理と書き起こしを進める。受診相談に関しては、書き起こしの済んでいないデータの書き起こしを進めるとともに、パイロット的な分析を行う。

次年度使用額が生じた理由

本年度に予定していたデータ整理の一部が終了せず、その分を次年度に回すことにしたため。次年度に予定しているデータ整理と合わせて、未終了分のデータ整理も次年度に実施する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Disfluencies as a patient resource for delicate actions in medical consultations2023

    • 著者名/発表者名
      Shuya Kushida
    • 学会等名
      International Conference on Conversation Analysis 2023
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi