研究課題/領域番号 |
22K02421
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
香村 恵介 名城大学, 農学部, 准教授 (80735481)
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研究分担者 |
出村 友寛 仁愛大学, 人間生活学部, 准教授 (10634420)
喜屋武 享 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 助教 (40845343)
縄田 亮太 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (60551281)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 幼児 / 子ども / 運動能力 / 運動発達 / 体力・運動能力 / 妥当性 / 信頼性 |
研究実績の概要 |
我々は、幼児の運動能力測定をより短時間で、特別な用具を使用せず、狭いスペースでも実施できることを目指して、10m折り返し走と紙ボール投げを考案し、その妥当性および信頼性を検討した。 妥当性の検討は、4~6歳児71人を対象とした。既存の運動能力測定で最も信頼性・妥当性に優れた方法とされるTest of Gross Motor Development-3の移動技能得点(6項目の移動系テストスコアの合計点)とボール技能得点(7項目の操作系テストスコアの合計点)との収束的妥当性を検討した。検者間信頼性の検討には、3~6歳児91人を2人の検者が同一日にランダムに1回ずつ測定したデータを用いた。再テスト信頼性の検討のため、これらの対象者のうち53人は、7~10日後に同じ1人の検者によって再測定された。再テスト信頼性のデータセットを用いて、Bland-Altman分析による測定誤差の確認と最小可検変化量(MDC)の算出をした。 結果、10m折り返し走と移動技能得点には中程度の相関(ρ= -0.51)、紙ボール投げとボール技能得点には強い相関(ρ= 0.80)が認められた。検者間信頼性の級内相関係数(ICC)は、10m折り返し走が0.94、紙ボール投げが0.93であった。再テスト信頼性のICCは、10m折り返し走が0.95、紙ボール投げが0.93であった。Bland-Altman分析の結果、10m折り返し走にのみ平均-0.18秒の有意な固定誤差が確認されたが、それ以外の系統誤差は認められなかった。MDCは、10m折り返し走が0.82秒、紙ボール投げが1.53 mであった。 これらの研究成果から、10m折り返し走と紙ボール投げの2項目で、幼児の運動能力を中程度の妥当性と高い信頼性で測定できることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1年目に予定していた測定の妥当性および信頼性を評価することを、計画通り達成することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
現在、1年目の成果を研究論文としてまとめており、国際誌に投稿予定である。2年目となる2023年度は、測定の基準値を作成すること、評価システムを作成することを計画している。愛知県、京都市、静岡県で1園ずつの測定をすることが決まっているとともに、福井県の小浜市の全公立園での測定も調整中である。
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次年度使用額が生じた理由 |
測定計画が順調に進み、2年目に予定していた測定の一部を前倒して実施可能となった。そのため、測定補助者の人件費のために10万円の前倒し申請を行い、測定を行った。しかし、年度末に予定していた1回分の測定の機会が中止となったため、次年度使用額が発生した。2年目には園などのフィールドで測定を進めて行くため、1年目の残額と合わせて使用していく計画である。
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