研究課題/領域番号 |
22K04458
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
石川 永子 横浜市立大学, 国際教養学部(都市学系), 准教授 (00551235)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 木造密集市街地 / 事前復興 / 空地 |
研究実績の概要 |
2023年度は、2022年度に通り抜け調査の分析や、大地震後の火災避難や火災避難後の避難や仮住まいに関する検討ワークショップを行った調査対象地区(横浜市中区内)にて、事前復興についての検討ワークショップの実施と参加者へのアンケートを行った。その過程において、糸魚川火災後の復興について対象地区のまちづくり協議会メンバーと共に学び、計画づくりに活かした。また、2023年1月に発生した能登半島地震での輪島の火災やそのほか被災地が抱える課題についてリアルタイムで、本研究の研究対象地域の住民と情報共有し、2024年度以降の活動に役立てる準備を継続している。 2023年度の研究内容から、関連する研究発表を、学会発表2(うち、国際シンポジウム1)、依頼論文(学会誌)を執筆し、発表・発行が決定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究対象地区での事前復興の取組みなどは順調に進んでいるが、ワークショップ等から市民向けの教材の作成の完成が遅れていること、空地や空き家を事前復興に活かす調査の分析論文が作業中であるので、それらの完成や公表を急ぎたい。 また、台湾の事前復興をテーマにしている研究者との交流もすすみ、国際共同研究を行う予定になるなど、本研究をふまえた発展性が開かれた。
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今後の研究の推進方策 |
毎年、本研究に関する学会発表(国際発表を含む)は行っているが、活動報告にとどまっているので、今までの調査内容(空き地・空き家)を防災空地としての考察につなげる詳細な分析論文を早い段階でとりまとめることを優先したい。 また、能登半島地震の初動・応急・復旧期の課題を、本研究に活かし、市民の高い関心につなげられるような研究、実践プログラムとしていきたい。 2024年度は最終年度のため、上記2点を優先しながら、研究成果のとりまとめと発表を計画的に行っていく予定である。 また、本研究とは別に、研究室の学生と共に制作した、こどもを含む多世代で行える防災ゲームの開発も行ったが、それらを事前復興の内容の版をつくるなどして、本研究の成果を多くの人に理解してもらえるような活動にも取り組みたいと考えている
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次年度使用額が生じた理由 |
2024年1月1日に能登半島地震が発生し、その初動期の情報収集等の業務を行っていたため、1-3月に実施しようとしていた調査等が次年度に繰り越しになった。
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