研究課題/領域番号 |
22K07763
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
森 菜緒子 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (90535064)
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研究分担者 |
麦倉 俊司 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 教授 (20375017)
太田 信 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (20400418)
安西 眸 東北大学, 流体科学研究所, 助教 (50736981)
北村 洸 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 非常勤講師 (50901310)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 脳動脈瘤 / 脳血管走行 / 動脈瘤リスク / 数値流体力学 |
研究実績の概要 |
動脈瘤はその発生リスクに,複数の遺伝因子や環境因子が複雑な時相で関与している多因子性疾患と考えられている.近年脳動脈瘤関連遺伝子として17のリスク遺伝子座が同定され,脳動脈瘤発生はpolygenicで,血管内皮細胞の異常と高血圧および喫煙が強く関連することが報告された.このように脳動脈瘤は,出生時には性別,遺伝子に既定され,さらに喫煙や高血圧,糖尿病等により多因子的に発生するとされるが,血管分岐パターン,走行に関するリスクは明らかにされていない.MRAは血管分岐パターン,走行を確認する唯一の方法であり,脳動脈瘤のスクリーニング,破裂リスクの評価に用いられているが,動脈瘤発生リスク評価には用いられていない.MRAによる血管分岐パターンや走行が定量化されておらず,比較できないためである. 我々は,行列による血管分岐パターン定量法を開発した.さらにMRAをMNI templateにより標準座標へ変換することで血管走行位置座標を標準化し,さらに血管の中心点を抽出し分岐点を同定することで,標準座標上の血管走行を評価する技術を開発した(特許出願P20190324).東北メディカル・メガバンク機構では,約15万例の大規模コホート症例の年齢,性別,喫煙,高血圧,糖尿病,家族歴などの既知の動脈瘤のリスクファクターを調査している.コホート内で,既知のリスクファクターにより動脈瘤リスク群を層別化できる.MRAに加え,高解像度3D-MRIを撮像すれば,動脈瘤好発部位から分岐する細い穿通枝を描出し,数値流体力学による壁面せん断応力(wall shear stress: WSS)を正確に求めることが可能となる.WSS高値は動脈瘤発生への関連が報告されているのである.現在大規模コホートからの動脈瘤リスク群抽出と,MRA血管分岐パターン・走行定量化, CFDによるWSS評価を施行中である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
大規模コホートからの動脈瘤リスク群抽出と,MRA血管分岐パターン・走行定量化, CFDによるWSS評価において,スーパーコンピュータ内へのプログラムの移行に時間を要している.
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今後の研究の推進方策 |
今後画像匿名化を行い,スーパーコンピュータ外での解析も検討する予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
スーパーコンピュータ内へのプログラム移行が遅れているため,次年度使用額が生じた.
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