研究課題/領域番号 |
22K07802
|
研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
生駒 顕 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (60458065)
|
研究分担者 |
福田 耕大 和歌山県立医科大学, 医学部, 学内助教 (00865727)
園村 哲郎 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (60264892)
東野 信行 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (90816711)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | NBCA-Lipiodol-Iopamidol / glue in plugh法 |
研究実績の概要 |
以下、科研費の研究実施計画書に従い、神戸ラボ(神戸医療機器開発センターMEDDEC) にて、2022年8月4日(木)と5日(金)にin vivoの動物実験を行った。【目的】正常豚の主要分枝血管に対するNBCA-Lipiodol-Iopamidol(NLI)を用いたglue in plug(GIP)法による短区域動脈塞栓術の実現可能性と安全性を評価すること。【対象と方法】全身麻酔下で、正常豚4頭の両側腎動脈、左外腸骨動脈、両側鎖骨下動脈、両側総頚動脈をNL12(n=11)あるいはNLI231(n=11)を用いたGIP法で塞栓した。右頸動脈と右大腿動脈をカットダウンし、6Frガイディングカテーテル(destination)を標的動脈に挿入し、AVP1(対象血管径の1.3-1.5倍)にマイクロカテーテルを貫通させた状態でガイディングカテーテルに収納し、目的部位にデリバリーする。AVP1の留置後、マイクロカテーテルをプラグ内まで引き戻し、プラグ内をNL(1:2)あるいはNLI(2:3:1)で塞栓した。塞栓直後と2時間後に血管造影を行い、塞栓状態、プラグ外への液体塞栓物質の逸脱、カテーテルへの接着を評価した。その後、塞栓血管を摘出し、病理組織学的な検討で、塞栓血管壁の障害の程度や塞栓血管の血栓などを評価した。【結果】液体塞栓物質の移動はNL12群で9/11動脈、NLI231群で3/11動脈で見られ、NLI231の移動の頻度は有意に低かった(p=0.015)。両群とも全ての11動脈で良好な塞栓効果が得られ、塞栓血管の障害はなかった。【結語】NLI231を用いたGIP法による短区域動脈塞栓術は、実現可能で安全な治療法である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初、2年をかけて実験を行い、最終年度に学会発表を行う予定であったが、2022年度に実験をすべて終了させる機会が得られたので、研究費を前倒し請求させていただき、実験をすべて行うことができた。
|
今後の研究の推進方策 |
次年度は学会発表や論文作成を行う予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
動物実験を単年度で終了させる機会ができたため、前倒し請求を行い、当該年度の助成金を得たが、予定よりも実験経費が抑えられたため、次年度使用額が生じました。これにつきましては、国際学会・国内学会での発表や論文作成などにかかる費用に充てる予定です。
|