研究課題
培養ポドサイトにおいてPGC1aをSDS-PAGEにより検討した。ポドサイトをhigh glucose(25mM)で培養するとlow glucose(5.5mM)培養時に比して、PGC1aの発現は41±12%減少した。SGLT2阻害薬であるtofogliflozin (100nm)を添加するとhigh glucoseにより減少したPGC1a は130±13%回復した。Parkinはhigh glucoseにより減少しなかったが、tofoを添加すると2.4±0.5倍増加した。qPCRによりであるBNIP3を確認したところ、high glucose条件ではBNIP3は45±38%減少したが、tofoはBNIP3を5.7±0.8倍回復させた。SGLT2阻害薬であるtofogliflozinはhigh glucoseにより障害されたミトコンドリア機能を回復させることが示唆された。次にポドサイト内インスリンシグナルへの影響を確認した。インスリン(10nM)はpAktをlow glucoseに比して3.5±2.1倍増加したが、high glucose条件下ではその発現が47±39%低下した。一方、tofoはhigh glucoseにより抑制されたpAktを2.0±1.4倍回復させた。ミトコンドリア機能障害に伴う、炎症反応上昇がDKD進展メカニズムの一つと考えられる。ポドサイト内におけるIL-1はhigh glucose条件下で5.7±0.8倍増加したがtofoはIL-1を33±19%減少させた。また、TNF-aは2.1±0.4倍増加したがtofoはTNF-aを9.9±11%減少させた。high glucoseはポドサイト内におけるマイトファジーを抑制することでミトコンドリア障害を生じるが、SGLT2阻害薬はマイトファジー、インスリンシグナルを回復し、結果的に炎症を抑制すると考えられる。
3: やや遅れている
Cre-loxPポドサイト特異的IRS1ノックアウトマウス(podIRS1KO)における腎機能、腎組織の検討が遅れている。
in vivoの研究を推進する予定である。
一部の物品購入額が予定より安かったため。次年度は計画的に試薬等の購入を行う予定である。
すべて 2024 2023
すべて 雑誌論文 (11件) (うち査読あり 11件、 オープンアクセス 11件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 図書 (1件)
Clinical and Experimental Nephrology
巻: 26 ページ: -
10.1007/s10157-024-02483-w
In Vivo
巻: - ページ: -
巻: 37 ページ: 825~829
10.21873/invivo.13148
Metabolism Open
巻: 17 ページ: 100236~100236
10.1016/j.metop.2023.100236
巻: 18 ページ: 100240~100240
10.1016/j.metop.2023.100240
巻: 37 ページ: 1334~1338
10.21873/invivo.13214
Biomedicine & Pharmacotherapy
巻: 165 ページ: 115032~115032
10.1016/j.biopha.2023.115032
Heliyon
巻: 9 ページ: e17206~e17206
10.1016/j.heliyon.2023.e17206
巻: 19 ページ: 100251~100251
10.1016/j.metop.2023.100251
F1000Research
巻: 12 ページ: 1045~1045
10.12688/f1000research.131818.1
巻: 38 ページ: 308~312
10.21873/invivo.13440