研究実績の概要 |
肝細胞癌に対する術前治療として,PD-L1阻害薬とVEGF阻害薬の併用治療を行った患者の腫瘍検体を用いて,免疫染色やreal time PCRを行うことで,腫瘍の抗原性(PD-L1, HVEM, CD200などの発現),腫瘍浸潤リンパ球(腫瘍浸潤リンパ球数,免疫細胞の種類と比率),リンパ球の表面に発現した種々の免疫チェックポイント蛋白(CTLA-4,TIGIT, LAG-3, TIM-3, BTLA),血管新生阻害効果 として血管新生因子のVEGF-A, B, C, VEGF-R1, R2, R3やPDGF発現,腫瘍血管数,VEGF/VEGF-R2にて誘導が促進される腫瘍免疫抑制性のTregや腫瘍随伴マクロファージ(M2),MDSCなどを調査する. 現時点では化学療法後に手術を行っている患者数が少ないため,まだ解析には至っていない.
それらと治療効果(無効例,奏効例, 耐性例(一時効果が見られた後に無効),コントロール(術前治療なし)に分類)との関連を解析する ことで,術前治療の効果と各因子との関連,さらには耐性の機序について明らかにできると考えている.
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