研究課題/領域番号 |
22K09258
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
魚住 洋一 神戸大学, 医学研究科, 助教 (50815446)
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研究分担者 |
篠山 隆司 神戸大学, 医学研究科, 教授 (10379399)
藤田 祐一 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (40895132)
中井 友昭 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (60596089)
木村 英仁 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (90514753)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 聴神経腫瘍 / 手術成績 / 顔面神経機能予後 / 頭蓋底外科手術教育 |
研究実績の概要 |
聴神経腫瘍の手術成績向上を目指して、当科の過去の症例を検討し、術前MRI画像による顔面神経機能予後が悪い一群を同定することができた。これを新たな聴神経腫瘍の画像分類として提唱し、国際誌のJournal of neurosurgeryに「Subclassification of Koos grade 4 vestibular schwannoma: insights into tumor morphology for predicting postoperative facial nerve function.」として掲載された。 聴神経腫瘍術後合併症として遅発性顔面神経麻痺が発生するが、この予後不良因子を新たに見出した。この結果が同じくJournal of neurosurgeryに「Delayed facial palsy after resection of vestibular schwannoma: does it influence long-term facial nerve functional outcomes?」として掲載された。 一昨年から継続して論文化してきた内容の一部を国際学会で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
原著論文が2本、国際誌にacceptされ、国際学会でその結果を発表することも出来た。さらに昨年、一昨年の研究成果を元に今後の研究推進の方策も見出すことが出来たため。
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今後の研究の推進方策 |
一昨年から継続して実施してきた、過去の臨床成績をまとめることに注力した結果、良好な手術成績を得るための条件が明らかになり、自身の手術成績の向上に寄与したことは新たな発見であった。さらに手術成績向上に不可欠の手術手技や術中の判断が論文中に言語化されたことで、熟練した術者の手術手技を若手に伝えることができたことも驚きを持った発見であった。このことを踏まえて手術における暗黙知の言語化を推進し、手術における暗黙知のうち、どのような手技や術中判断が、術者教育の要となるか若手脳神経外科医の教育を通じて検討を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
支出を予定していたご遺体を用いた手術手技勉強会(cadaver dissection course)への支出を次年度へ繰り越したこと、研究の進捗状況から、研究の方法を改めた結果、支出を予定した器具等の購入が不要となったため。
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