• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実施状況報告書

エクオールは口腔乾燥症,味覚障害,舌痛症の新たな治療法となりうるか?

研究課題

研究課題/領域番号 22K10310
研究機関新潟大学

研究代表者

伊藤 加代子  新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (80401735)

研究分担者 井上 誠  新潟大学, 医歯学系, 教授 (00303131)
高松 潔  東京歯科大学, 歯学部, 教授 (30206875)
船山 さおり  新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (30422611)
本川 佳子  地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (60782026)
泉 健次  新潟大学, 医歯学系, 教授 (80242436)
濃野 要  新潟大学, 医歯学系, 教授 (80422608)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード女性ホルモン / 唾液 / 口腔乾燥
研究実績の概要

エクオール摂取による介入研究では,口腔乾燥感や舌痛などの自覚症状および唾液分泌量をアウトカムとするが,口腔乾燥感および唾液分泌量には年内変動がある可能性がある.本研究の交絡因子を除外するためには実施時期を選定する必要がある.したがって,気温と唾液分泌量等に関する解析を実施した.
女性ホルモンの影響を排除するために健常成人男性45名(18-25歳)を対象とし,夏,秋,冬,春の4回,安静時唾液分泌量,刺激唾液分泌量,精神健康度(GHQ),不安尺度(STAI),尿比重,コルチゾール,クロモグラニンAを測定したデータを解析した.重回帰分析を行った結果,安静時唾液分泌量と関連するのは状態不安とクロモグラニンA,室温であり,安静時唾液=4.3-0.03×状態不安-0.019×クロモグラニンA-0.054×室温という式が得られた.また,刺激唾液については,室温は有意な説明因子にはならず,コルチゾールのみが有意な因子となった.このことから,可能な限り,真夏と真冬を介入研究期間に含まない方がよいことが示唆された.また精神的ストレスは精神健康度(GHQ)と不安尺度(STAI)で測定する予定であるが,前者は安静時唾液分泌量,刺激唾液分泌量のいずれとも有意な相関関係が認められなかった.一方,不安尺度は,状態不安も特性不安も安静時唾液分泌量と有意な相関が認められた.また,昨年度の解析結果から,更年期世代の口腔不定愁訴のうち,舌痛と健康関連QOL(SF-36)との関連が示唆されている.したがって,当初はGHQとSTAI使用を計画していたが,変更してSTAIとSF-36あるいはSF-8を用いることとした.
今後,交絡因子を可能な限り排除して介入研究を実施する予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究計画策定時は,本研究の対象者を外来受診患者約40名と地域一般住民で口腔の愁訴を持つ者約30名と見込んでいた.しかし,通院が途絶えた患者や,来院を控えている患者が多くなり対象者の確保が困難になっている.また,交絡因子を可及的に排除するために介入期間について検討したため時間を要したため,当初の計画より遅れている.

今後の研究の推進方策

当初,本院外来受診患者も対象とする予定であったが,対象者の確保が困難であるため,地域一般住民を対象とした他施設共同研究の形で遂行することを検討中である.連携体制構築については,研究分担者および関連機関と調整中である.

次年度使用額が生じた理由

研究対象者が予定数集まっていないため,使用予定であった予算を次年度に繰り越し使用する予定である.

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi