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2023 年度 実施状況報告書

臨床倫理コンサルテーションチームにおける他職種間の協働モデルの考案

研究課題

研究課題/領域番号 22K10856
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

山内 典子  東京女子医科大学, 看護学部, 臨床講師 (10517436)

研究分担者 三村 千弦  東京女子医科大学, 大学病院, 看護師 (00938938) [辞退]
安田 妙子  東京女子医科大学, 看護学部, 臨床講師 (50382429)
渡邉 直美  東京女子医科大学, 大学病院, 看護師 (50795854)
竹下 信啓  東京女子医科大学, 医学部, 非常勤講師 (70266774) [辞退]
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード臨床倫理コンサルテーションチーム / 多職種協働
研究実績の概要

本研究は、病院の多職種による臨床倫理コンサルテーションチーム(以下、倫理コンサルテーションチーム)に属する複数の職種のそれぞれの実践と互いの協働を明らかにすることを目的としているが、本年度はまず、看護師の実践の分析を行った。
国内の病院において倫理コンサルテーションチームを結成し、チーム員として1年以上活動している看護師7名を対象に、2022年12月~2023年3月に半構造化インタビューを実施した。看護師の内訳は、看護管理者、専門看護師、認定看護師であった。インタビューの内容を逐語録にした後、質的帰納的分析を用いて分析を行った。具体的には、文脈を損なわないようにラベルを付け(コーディング)、その後、類似したコードを集約して象徴するラベルを付け(サブカテゴリ化)、さらに類似するサブカテゴリを集約し、カテゴリ名を生成した。
結果、逐語録より815のラベルを抽出し、77のコードに集約後、14のサブカテゴリに抽象化し、さらにこれらから6のカテゴリを生成した。倫理コンサルテーションチームに属する看護師の実践のカテゴリは、「組織・関係者をつなぐ潤滑油としての立ち回り」「現場とチームへの学習の動機づけと倫理活動の促し」「時間性を重んじた患者の真意の理解」「関係者間の偏見と違和感、コンフリクトの認識と調整」「現場の評価を反映した活動と内発的な使命感の維持」「組織、関係職種間の強みと事情の相互尊重と役割分担」であった。看護師は、対話を効果的に進めるための条件や工夫をもって実践しており、事前から倫理活動が円滑に進むように隙間できめ細やかな調整を図っていること、現場に柔軟に機動的に立ち回り、組織と現場の間の架け橋になっていることが特徴的であった。また、看護師は、連携する各職種の強みと事情を知り、相談事例の困難度に応じて専門職間で役割分担、相互補完して多職種と協働していることが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

データ分析が予定期間内に順調に行えたため

今後の研究の推進方策

5月までに医師、9月までにメディカルスタッフのデータ分析をそれぞれ看護師と同じ方法で実施予定である。それぞれ別の学会の学術集会で報告し、最終的には3月の日本臨床倫理学会学術集会において、研究目的である「多職種協働」についてのモデルを提示する予定である。

次年度使用額が生じた理由

研究に関連する学会の学術集会が2024年度になるため、その参加費、旅費等を翌年度に持ち越す必要が生じた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 病院の臨床倫理コンサルテーションチームに属する看護師の実践の特徴2024

    • 著者名/発表者名
      山内典子、渡邉直美、塚田亜矢子、安田妙子、三村千弦、近藤直子、松村優子
    • 学会等名
      日本看護倫理学会 第17回年次大会
  • [学会発表] 看護管理者とCNSとの協働プロセスにおけるHECの活用について考える2024

    • 著者名/発表者名
      松村優子、山内典子、日向園惠、林千冬、吉田こずえ、沖野優子、渡邉直美、安田妙子
    • 学会等名
      第28回日本看護管理学会学術集会
  • [学会発表] 倫理ファシリテーションへのいざない 臨床倫理の問題に取り組むための「対話力」と「倫理力」を磨こう2024

    • 著者名/発表者名
      松村優子、日向園惠、山内典子、前田一枝
    • 学会等名
      日本看護倫理学会 第17回年次大会

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公開日: 2024-12-25  

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