研究課題/領域番号 |
22K11243
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
鈴木 浩子 昭和大学, 保健医療学部, 教授 (40468822)
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研究分担者 |
松本 敦子 東邦大学, 看護学部, 非常勤研究生 (00796849)
犬飼 かおり 昭和大学, 保健医療学部, 講師 (30538012)
俵積田 ゆかり 昭和大学, 保健医療学部, 准教授 (70568857)
中田 晴美 昭和大学, 保健医療学部, 准教授 (90385469)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 子育て支援 / 子ども虐待予防 / 母親の孤立 |
研究実績の概要 |
わが国では少子化、核家族化、地域のつながりの希薄化により、子育て家庭の孤立がすすみ、母親の育児不安、育児困難が課題となっている。これらの課題に対応するため様々な子育て支援策が展開されているが、不安を抱えながら育児をしている母親は多いことが報告されている。本研究では、乳幼児を育児中の母親の育児不安、育児困難の課題に対応する支援策の一つとして、①バーチャルリアリティ(VR)、②チャットボット、③Webで構成されるコンテンツを用い、母親のメンタルヘルスケアを行うプログラムの開発を進めている。研究初年度である2022年度は、研究班にてプログラムの開発協議を行い、母親自身がストレス度をセルフチェックできるプログラム、ストレス低減を目的としたセルフメンタルケアプログラムを各コンテンツに組み込むなどの修正を重ねた。さらに修正版プログラムを用いて、子育て支援にかかわる専門職員に各コンテンツのモニター利用をしてもらい、改善が必要な点などについて意見聴取を行った。聴取した意見の中で、VR使用はヘッドセットを装着し、子どもから母親の目が離れてしまうため、事故防止、安全確保が課題との発言があった。VRによるセルフメンタルケアプログラムは、没入感を得られ、チャットボットおよびWEBによるものよりストレス低減の効果が高いとされるが、母親の日常での使用を想定し、チャットボット、WEBプログラムをメインコンテンツとして使用する方向で改善を進めることとした。VRは母親以外の保育者が確保できる条件での使用を想定し、開発を進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
デジタルコンテンツを用いた子育て支援版のプログラムの開発および修正に時間を要し、予定していた当事者(育児中の母親)からの意見聴取に至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
現行の修正版プログラムを用い、利用対象者として想定している育児中の母親へのモニター調査を実施し、地域の子育て支援プログラムとしての適用性、妥当性を再検討する。その結果に基づきプログラムを再度修正したうえで、育児中の母親を対象とした介入調査を実施する。プログラム利用によるストレス状態の変化を評価し、プログラム最終版の開発、まとめを行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年度はメンタルヘルスケア支援プログラム開発経費が、当初想定していた予算よりかからなかった。出張旅費は学会がオンライン開催であったため使用しなかった。 2023年度は、プログラムの修正・開発費、モニター調査および介入調査に関わる経費、謝金、データ入力の外部委託費の他、データ保存用ディスク、文具等の必要経費として使用する計画である。
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