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2023 年度 実施状況報告書

サルコペニアによる摂食嚥下障害に対する磁気刺激を用いたレジスタンストレーニング

研究課題

研究課題/領域番号 22K11407
研究機関藤田医科大学

研究代表者

柴田 斉子  藤田医科大学, 医学部, 准教授 (40319265)

研究分担者 加賀谷 斉  藤田医科大学, 医学部, 客員教授 (40282181)
稲本 陽子  藤田医科大学, 保健学研究科, 教授 (70612547)
青柳 陽一郎  日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (30286661)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード末梢磁気刺激 / サルコペニア / 嚥下障害
研究実績の概要

サルコペニアの診断基準に該当し,摂食嚥下障害を有する患者2名に通常の摂食嚥下リハビリテーションに加えて,舌骨上筋群への磁気刺激を5,400発/日,5回/週実施し,頸部屈曲筋力,開口筋力,舌圧の変化,摂食嚥下障害の重症度を比較した.
症例1は大腿骨近位部骨折術後の81歳女性で,心不全の既往あり.磁気刺激療法開始前のBMI:16.5であった.週5日,4週間の磁気刺激を実施できたが,頸部屈曲筋力,開口筋力に変化は認めず,舌圧は8.1%増加したが,摂食嚥下障害の重症度は水分誤嚥のままであった.筋力増強のために栄養摂取量の増加を試みたが,1日平均栄養摂取量1600kcalまでしか増量できなかった.
症例2は69歳男性,腎癌術後.併存症として陳旧性脳梗塞を有していた.磁気刺激療法開始前のBMI:16.9であった.週5日,4週間の磁気刺激を実施し,開始時と比較して頸部屈曲筋力が34.3%増加,開口筋力は15.7%減少し,舌圧は43.9%増大を認めた.摂食嚥下障害の重症度は食物誤嚥から水分誤嚥に改善した.1日平均栄養摂取量2000kcalまで増量しながら磁気刺激療法を実施することができた.
舌骨上筋群への磁気刺激療法の効果については,1日あたりの刺激回数,実施期間に加え,対象者の基礎疾患及び栄養摂取状況や活動量も影響することが考えられた.
舌骨上筋群への磁気刺激の効果の直接的な指標として,エコーで計測したオトガイ舌骨筋の筋断面積の変化を計測予定であったが,計測者間の一致率が低く信頼性が得られなかったため,嚥下造影検査の側面像から測定する舌骨挙上距離を結果に加えることとした.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

サルコペニアの診断基準に該当し,摂食嚥下障害を有する患者が計画時の予想より少なく,対象者のリクルートが遅れたため.引き続き症例のリクルートに努める.

今後の研究の推進方策

舌骨上筋群への磁気刺激の効果の直接的な指標として,エコーで計測したオトガイ舌骨筋の筋断面積の変化を追う予定であったが,計測の再現性,信頼性の確保が難しく,別の指標として嚥下造影検査の側面像から測定する舌骨挙上距離を加えて検討する.
症例数を増やし,可能な症例では刺激期間を8週間まで延長し,筋力増強が得られるまでの総刺激回数,刺激期間を検討する.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件)

  • [学会発表] 反復性末梢磁気刺激を用いたリハビリテーション治療2023

    • 著者名/発表者名
      加賀谷斉
    • 学会等名
      日本リハビリテーション医学会学術集会
    • 招待講演
  • [学会発表] 摂食嚥下障害に対する末梢磁気刺激2023

    • 著者名/発表者名
      加賀谷斉
    • 学会等名
      日本リハビリテーション医学会学術集会
    • 招待講演

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公開日: 2024-12-25  

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