研究分担者 |
笹木 正悟 東京有明医療大学, 保健医療学部, 講師 (30563473)
大山 高 帝京大学, 経済学部, 准教授 (30738604)
須甲 理生 日本女子体育大学, 体育学部, 准教授 (70614478)
東原 綾子 慶應義塾大学, 体育研究所(日吉), 助教 (90724237)
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研究実績の概要 |
マルチスポーツ選手と早期専門化選手の障害発生の現状を横断的に比較するため,小学生サッカー選手におけるスポーツ専門化度の現状を明らかにし,膝および踵部の成長関連障害との関連を検討した.専門化度の割合は学年(小3~6年)間で有意な差がみられ,学年が上がると高程度である割合が高かった(小3: 38.6%, 小4: 41.6%, 小5: 53.5%, 小6: 56.6%).膝の成長関連障害の有症率は専門化度間で有意な差がみられ,専門化度が高いと有症率が高かった(専門化度低: 6.5%, 中: 11.7%, 高: 14.0%).踵部の成長関連障害の有症率も専門化度間で有意な差がみられ,専門化度が高いと有症率が高かった(専門化度低: 7.7%, 中: 9.3%, 高: 13.6%).本邦の小学生サッカー選手は早期専門化の傾向が認められ,専門化度が高いと成長関連障害が好発するという関連がみられた. また,マルチスポーツ選手と早期専門化選手の身体機能を比較するため,大学女子バスケットボール選手において全身反応時間テスト, 片脚ジャンプ着地テスト, Star Excursion Balance Testを計測し,早期専門化の影響を検討した.全身反応時間テストおよびStar Excursion Balance Testには早期専門化の影響はみられなかったが,片脚ジャンプ着地テストにおいて, 非利き足の鉛直最大床反力および衝撃緩衝係数は早期専門化群が非早期専門化群よりも有意に高かった.バスケットボール選手は早期専門化により外傷・障害発生の要因となりうる着地動作につながることが明らかとなった.
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