研究課題
8~12週齢に到達した雄性C57BL/6Jマウスを対象に、内側半月板不安定化(以下DMM)手術を施行し、変形性膝関節症(以下膝OA)モデルマウスを作製した。同時に、高脂肪食を負荷して肥満を誘導し、OAおよびサルコペニアの病態におよぼす影響を検討した。通常食を負荷した群においては、DMM手術に伴う膝OAおよびサルコペニア病態が時間経過とともに悪化した。一方、高脂肪食負荷により肥満を誘導した群においては、それらの病態の悪化が、より顕著になることが明らかとなった。これらの結果は、肥満に伴う慢性炎症が膝OAおよびサルコペニア病態において重要な役割を果たす可能性を示唆するものである。
2: おおむね順調に進展している
おおむね順調に進展している。
今後は、肥満に伴う慢性炎症が膝OAおよびサルコペニア病態におよぼす影響を詳細に調べるため、血液、骨格筋および脂肪組織を対象としたプロテオミクス・RNAシーケンス解析などの網羅的解析により、SASP因子を中心に、各病態悪化における標的因子の探索を進める予定である。
各種網羅的解析のためのサンプル取得に時間を要したため、次年度使用額が生じた。今年度は、当該予算により網羅的解析を実施する予定である。
すべて 2023
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件)
Geriatr Gerontol Int.
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