研究課題/領域番号 |
22K12868
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
門田 行史 自治医科大学, 医学部, 准教授 (80382951)
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研究分担者 |
柳橋 達彦 自治医科大学, 医学部, 教授 (10383770)
古川 理恵子 自治医科大学, 医学部, 講師 (30743413)
三谷 忠宏 自治医科大学, 医学部, 助教 (40917043)
中島 振一郎 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (60383866)
大貫 良幸 自治医科大学, 医学部, 講師 (90835993)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | ニューロメラニン / 摂食障害 / fMRI |
研究実績の概要 |
倫理委員会の手続きが終了し、摂食障害のニューロメラニンMRI計測は4人終了した。目標を15人としている。撮影場所となるとちぎ子ども医療センターにおいて円滑に計測可能な環境整備が終了した。さらに、共同研究者である慶應大学神経精神科は成人を対象にニューロメラニンMRI計測をすすめているため、とちぎ子ども医療センターのデータと比較することで年齢依存性の要因の解明をすすめる。また、今後fMRI計測と同時に行う認知機能課題を作成したため、まずは認知機能課題のみ定型発達児と摂食障害の患者さんへ適応する。現在、約10人の定型発達児に対して認知機能課題の計測を終了している。その他、摂食障害とADHDをはじめとする発達障害との病態比較研究も同時並行ですすめている。ADHDの多様な脳病変を明らかにし摂食障害の併存の有無がADHDの病態に及ぼす影響を検証している。現在は併存しないADHDを対象に光トポグラフィーを用いた脳機能検査をすすめている。具体的には、ADHDの中心的病変とされる前頭前野の機能変化が慢性経過により変化する機序を明らかにする研究をすすめている。2022年までに、薬物治療を継続したADHD患者のうち、症状が改善することを確認しているので、2023年度は、薬剤中止が可能であった症例の脳病変の改善の有無を検証した。これまでの研究では薬剤中止の判断は患者への問診で得られる情報や心理評価のみであったが、今回報告した結果から脳機能変化に基づく薬物中止時期の判断が可能となると推測された(2023年日本ADHD学会優秀口演)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
倫理委員会の審査、ニューロメラニンMRI計測環境の整備と計測の実施、および認知機能課題を用いた検証がすすみつつある。現在、約10人の定型小児例に対して認知機能課題の計測を終了し、摂食障害とADHDをはじめとする発達障害との病態比較研究も同時並行ですすめている。ADHDの研究は順調にすすみ、病態に関連する前頭前野の可塑性の有無について慢性経過から明らかにする研究をすすめている。これまでの研究では薬剤中止の判断は患者への問診で得られる情報や心理評価のみであったが、今回報告した結果から脳機能変化に基づく薬物中止時期の判断が可能となると推測され、2023年日本ADHD学会で共著者が優秀口演を獲得している。
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今後の研究の推進方策 |
ニューロメラニンMRI計測をすすめると同時に、現在定型発達児の計測に使用している認知機能課題を摂食障害の児にも適応する。また、この認知機能課題遂行時にfMRI検査も行う予定である。ニューロメラニンMRI結果、fMRI結果、及び臨床経過から摂食障害の病態解明をすすめる。
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次年度使用額が生じた理由 |
本来は20名の摂食障害患者に対して脳機能検査を予定していたが、コロナ感染管理等から病棟から検査室への異動が困難な状況があり検査を見送っている。定型発達の10名については認知機能検査を終了している。次年度は、脳機能研究に使用する消耗品、人件費、学会発表費用として計上する。
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