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2023 年度 実施状況報告書

眼球運動からみる非漢字圏の日本語学習者の語彙習得

研究課題

研究課題/領域番号 22K13148
研究機関学習院大学

研究代表者

柳本 大地  学習院大学, 付置研究所, 准教授 (20826359)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード漢字学習 / 記憶 / 眼球運動 / ストラテジー / 非漢字圏の学習者
研究実績の概要

2023年度は、日本語学習者の漢字学習及び外国語学習に対するストラテジー・ビリーフ調査、自己効力感の項目を整理し、オンラインアンケート形式の調査ツールを作成した。この調査を広く日本語学習者に実施し、その傾向を明らかにするとともに、分析結果から、より信頼度の高い評価指標を構築する。現在は、データ収集段階である。
また、日本語学習者の漢字学習ストラテジーと眼球運動の関係について、注視時間、サッカード数の観点から分析を行った。この成果については論文として報告を予定している。また、漢字単語を構成する漢字と単語の意味の結びつきの評定を求める意味的透明性の調査について、日本語母語話者の評定を用いていたが、非漢字圏の学習者を対象として調査を行った。それにより、意味的透明性について再整理した。
また、日本語漢字単語の属性を多角的に捉えるために、各単語の意味的透明性の他、漢字の画数、漢字の複雑性、読み情報の数などを数値化した。これらの指標は、本研究課題である漢字の記憶の様相を様々な観点から分析を可能とするものである。
また、漢字学習の記憶時の様相を明らかにするための調査デザインを確立し、心理学実験プログラムを構築した。これにより、記憶時と再認時の眼球運動の様相を分析することができる。予備実験が終了している段階であり、現在調査中の日本語学習を対象とした漢字学習のストラテジー・ビリーフ調査の分析に基づいた客観的指標が整い次第、本調査を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2023年度の課題としていたビリーフ・ストラテジー調査は、妥当性のある検証を行う上で、条件に一致する対象者に広く調査を依頼する必要があるが、最適な方法を見出すことができず実施に時間を要している。

今後の研究の推進方策

本実験となる記憶研究については、実験実施可能な段階まで準備が整っているため、ビリーフ・ストラテジー調査が完了すれば、アンケート項目を調整後、実施が可能となる。日本国内、海外での学習者を対象とした調査を2024年度に行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

前年度実施予定であった実験調査が、その前段階であるビリーフ・ストラテジー調査の実施状況の遅延により未実施であることから上述した差額となった。前年度実施予定であった調査を今年度実施し、計画を進めていく。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [国際共同研究] 北京外国語大学北京日本学研究センター/北京林業大学/北京師範大学(中国)

    • 国名
      中国
    • 外国機関名
      北京外国語大学北京日本学研究センター/北京林業大学/北京師範大学
  • [雑誌論文] 日本語学習者のシャドーイング遂行時の情報処理過程 : 聴覚的語認知速度の観点から2024

    • 著者名/発表者名
      柳本大地
    • 雑誌名

      学習院大学国際センター研究年報

      巻: 10 ページ: 5-14

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 中国語を母語とする日本語上級学習者における日本語文の聴覚的認知 : 文の構造と作動記憶容量を操作した実験的検討2023

    • 著者名/発表者名
      徐 暢、柳本 大地
    • 雑誌名

      広島大学留学生教育

      巻: 27 ページ: 1~11

    • DOI

      10.15027/54868

  • [学会発表] 中国人日本語学習者における日本語文と単語の処理過程-同形同義語と同形異義語の比較から-2023

    • 著者名/発表者名
      柳本大地・費暁東
    • 学会等名
      The 24th Annual International Conference of the Japanese Society for Language Sciences 言語科学会 第24回 年次国際大会
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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