研究課題/領域番号 |
22K13714
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
土元 哲平 中京大学, 心理学部, 任期制講師 (10897622)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | Auto-TEM / 日本人学校 / キャリア発達 / 環境移行 / ビジュアル・ナラティヴ / オートエスノグラフィー / 複線径路等至性アプローチ |
研究実績の概要 |
本研究は、日本人学校教員が、他者の多様性や環境移行とどのように向き合いながらキャリア発達しているのかを明らかにすることを目的としている。そのために、オートエスノグラフィー(特にAuto-TEM)を活用し、日本人学校教員の帰国前後の調査を行うものである。 2024年度は、オートエスノグラフィーに関連する理論研究を中心を行った。まず2023年7月に、国際オートエスノグラフィー学会にてパネル・ディスカッションを実施した。フロアとの議論を通して、教育の営みについて「ケア」の視点から検討することができ、対人援助場面における自己と環境との相互浸透性について、重要な示唆を得た。さらに、2023年12月には、土元が代表となり、「第1回 オートエスノグラフィーと詩的探究フォーラム」を開催した。この研究会にはオンライン・対面併せて100名を超える参加があり、国内におけるオートエスノグラフィー研究の全体像を掴むことができたほか、国内の研究ネットワークがより強固なものとなった。調査研究に関して、本年度は、帰国後調査を実施する予定であったが、協力者に依頼したところ、現地でのオーガナイズが難しいという旨の連絡を受けた。そのため、研究実施の時期や方法を再検討した上で、次年度以降、改めて帰国後調査を実施する。 昨年度課題であった複線径路等至性モデリングに対して、いかにビジュアル・ナラティヴを取り入れていくのかという点については、芸術療法的なアプローチに着想を得て考案した、hana-TEMという方法として結実した。hana-TEMは、花などの自然物を用いた複線径路等至性モデリングであり、オートエスノグラフィーとも関係が深い。次年度は、このhana-TEMをより理論的に精緻化していきつつ、調査の文脈にも取り入れることを検討していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
実施予定であった調査が予定通り実施できなかったため。ただし、理論研究には一定の進展があった。
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今後の研究の推進方策 |
学校の繁忙期を避けたタイミングで、インタビューの調査時期を調整した上で、帰国前・後調査への協力を仰ぎつつ、引き続き調査を進めていく。理論的には、文化心理学と芸術心理学との接点を探究し、日本人学校教員のキャリア移行を捉える枠組みを確立させることを目指す。
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