研究課題
本研究では、慢性睡眠不足の背景の一つとして考えられる、就寝先延ばし行動にともなう問題や背景要因、対処法等の示唆を得ることを目的としている。本年度の進捗としては、日勤労働者574名を対象に就寝先延ばし行動を測定する自己報告式尺度である日本語版Bedtime Procrastination Scale (BPS-J)を開発し、十分な信頼性・妥当性が得られたことを示すと共に、BPS-Jが睡眠時間の短さや睡眠相後退、睡眠不足傾向と関連することを横断的に示した論文が、国際誌に掲載された。また、就寝先延ばし行動の背景要因や就寝先延ばし行動に伴う心理的体験の特徴を検討するにあたり、一般住民を対象とした2時点の縦断調査を実施する計画を立てている。現在は、所属機関の倫理委員会に申請を行い、審査中である。
3: やや遅れている
当初は横断デザインにて調査を行う計画だったが、エビデンスレベルや新規性、リソース等の観点から、縦断デザインで実施するほうがより適切と判断し、変更した。それに伴い、計画の立て直しおよび、適切な調査時期を見計らってのデータ収集(睡眠への季節の影響のバイアスを最小限にするため)を行うため、進捗がやや遅れることとなった。
今後は、倫理審査委員会の許可が得られ次第、一般住民を対象とした2時点の縦断調査のデータ収集を開始する。2024年内にはデータ収集が完了する見込みであり、その後はデータクリーニングと解析に着手する予定である。
調査のデザインを変更したことに伴い調査実施の開始時期が遅れていることが大きな要因である・
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