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2022 年度 実施状況報告書

4光束ダブルヘテロダイン干渉による高ダイナミックレンジ厚さ測定

研究課題

研究課題/領域番号 22K14622
研究機関神戸市立工業高等専門学校

研究代表者

河合 孝太郎  神戸市立工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (00816332)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードダブルヘテロダイン干渉 / 光計測 / 偏光
研究実績の概要

本研究は、同軸でヘテロダイン干渉させた光波をさらに2光束に分離した後にoff-axis干渉させた4光束ダブルヘテロダイン干渉を用いて、厚さがサブ波長から数mmオーダー以上の広い範囲の測定対象の厚さを非接触かつ高速に光学測定可能な新しい光計測手法の確立を目的としている。
初年度は、軸外4光束ダブルヘテロダイン干渉の理論確立ならびに基礎実験の実施を目的として研究を遂行した。結果として、干渉縞強度分布の位相変化量からサンプルの厚さを得るための理論構築に加え、干渉4光波の偏光状態を円偏光とするにより、同軸ヘテロダイン干渉光の包絡線による干渉縞成分を独立に取り出せることを示し、測定精度の向上に寄与することを理論的に示した。これらの成果は、Optics Continuum Vol.1 pp.2453-2459 (2022)の査読付学術論文として公開した。また、液晶材料をはじめとする光学異方性材料の測定への適用や本手法の2次元表面プロファイル測定への適用について検討を開始した。
さらに、軸外4光束ダブルヘテロダイン干渉を実施する光学系の形成を開始している。初年度は、同軸ヘテロダイン干渉光波の生成光学系の検討を開始している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通りに理論検討ならびに基礎実験が進んでいる。軸外4光束ダブルヘテロダイン干渉の理論確立については、1.同軸でヘテロダイン干渉させた円偏光変調波の特性解析、2.軸外4光束ダブルヘテロダイン干渉により生じる干渉縞強度分布の特性解析、3.干渉縞強度分布の位相変化量からサンプルの厚さを得るための理論検討(定式化)が完了し、当初予定していた本研究課題の理論検討事項はほぼ完了した。次年度にメインで遂行する実験検討の準備も整いつつある。

今後の研究の推進方策

初年度主にに実施した理論検討により得た知見を基に、軸外4光束ダブルヘテロダイン干渉を実施する干渉光学系を形成し、本研究課題の実験実証を進めていく。
また、現在進行中の光学異方性材料の測定への適用や本手法の2次元表面プロファイル測定への適用に関する理論検討も別途進めていく。

次年度使用額が生じた理由

当初の申請においては、電気光学変調器(EOM)の購入を予定し、設備備品費に計上していた。EOMは本申請課題におけるヘテロダイン干渉を実施する際に使用予定であったが、ヘテロダイン干渉を実施するための光波生成には、ファイバーブラッググレーティング(FBG)を採用することに研究期間中変更した。これに伴い、EOMの購入費用が不要となり、代わりにFBGおよびその他FBGを運用するために必要な設備の購入費に充てることにした。FBG等の設備一式は次年度に購入予定の為、次年度使用額が生じた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] High dynamic range thickness measurement using a double heterodyne interferometer2022

    • 著者名/発表者名
      Fuma Wakabayashi, and Kotaro Kawai
    • 雑誌名

      Optics Continuum

      巻: 1 ページ: 2453-2453

    • DOI

      10.1364/OPTCON.470640

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] ダブルヘテロダイン円偏光干渉計による高ダイナミックレンジ膜厚測定2022

    • 著者名/発表者名
      若林楓真, 河合孝太郎
    • 学会等名
      日本光学会年次学術講演会(OPJ2022)
  • [学会発表] ダブルヘテロダイン干渉光学系による高ダイナミックレンジ膜厚測定2022

    • 著者名/発表者名
      若林楓真, 河合孝太郎
    • 学会等名
      電気学会関西支部高専研究発表会

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公開日: 2023-12-25  

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