本研究では不揮発性に優れるイオン液体の液滴に着目し、その形状変化に応じて光の透過・屈折・反射・共振特性が変化する現象を利用することで、新しい光モジュレーターを実現できるのではないかと着想し、研究を進めた。イオン液体の中では表面張力に優れたイミダゾール塩を素材として選び、フッ素化した基盤上に滴下したところ、大気中でも1ヶ月以上にわたって安定で、真球に近い形状を有する液滴を作成することに成功した。この液滴を利用することで高性能な有機レーザー、高感度な圧力センサーを実現することに成功している。また、この研究の途上で有機材料の柔軟性・膨張性を利用した新しい有機光共振器の開発・論文発表に至っている。
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