研究課題
若手研究
水系電解質中における層状ペロブスカイト構造を有する鉄系酸化物LaSr3Fe3O10の電気化学挙動を検討した。種々のオペランド測定によって、充放電中における構成イオンの価数変化や構造変化の追跡に成功し、充放電機構を明確にすることができた。また、層状構造におけるペロブスカイト層数や構成イオン、電解液構成イオンの影響について検討を進めた結果、研究初期からおよそ2倍の容量を示す組成を見出すことに成功した。
電気化学
本研究は申請者らが新たに見出した二次電池材料の充放電機構を明らかにしたものであり、高エネルギー密度化の実証と併せた研究の展開に成功した点において学術的意義があると考えられる。また、本研究は二次電池分野のさらなる発展に際して課題となりうる資源リスクや安全性課題を低減し得るものであり、今後の継続的な研究によって水系二次電池の可能性を広げるものであると期待される。