窒素は、植物がもっとも多量に必要とする必須元素である。イネの3種類のアンモニウム輸送体1 (AMT1) は、水田における主要な窒素源であるアンモニウムの吸収を担っている。イネのAMT1は偏在と小胞体蓄積というイネに特有の翻訳後制御を受けるが、その制御機構は不明であった。本研究では、AMT1のC末端細胞質領域に変異を加えた変異型AMT1の解析から、1) AMT1;2のC末端のリン酸化は局在の制御に関与しない、2) AMT1;1のC末端の13アミノ酸領域がその膜交通に必須であること、を明らかにした。さらに、共免疫沈降によって、これらの制御に関与しうる複数の相互作用因子を見出した。
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