本研究ではアトピー性皮膚炎の原因として報告されているFLG遺伝子のナンセンス変異症例において不足したフィラグリンタンパク質を環状RNAによって補う手法を探索した。環状化を効率よく行うため特殊な配列によるRNAの環状化を行い、IRES配列挿入によって環状化RNAからのタンパク質合成を確認した。これら環状RNAをコントロールとして細胞内で翻訳されるRNAの濃縮方法を検討し、精製方法を確立した。その後、表皮細胞からのRNA抽出、そして環状RNAだけを濃縮する酵素処理を行った上で、RNA-seqによる解析を行い、効率的な環状化配列、翻訳開始配列の候補として同定した。
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