研究課題
若手研究
成人T細胞白血病/リンパ腫は比較的稀な腫瘍であるが、多施設共同研究により多数の症例を蒐集し、臨床病理学的解析を実施した。 CCR4, CCR7やNOTCH1などの遺伝子異常が、ATLにおいて重要な予後因子であることを報告した。 本研究により、ATLの分子病態解明が進み、本腫瘍患者の層別化・個別化治療へ直接的・間接的に応用されることを期待する。
血液病理学
本研究では、多数のATL症例を蒐集してゲノム解析を実施した。 臨床情報との統合解析により、ATLにおいて高頻度に認められる遺伝子異常の詳細な臨床的意義を明らかにした。 本研究により得られた成果は、これらの遺伝子変異の有無を基盤とするATLに対するプレシジョンメディシン確立を提案するものである。 今後は、ATLにおける各種因子・分子や遺伝子異常と現時点での最適なATLの治療選択を総合化し、一般の血液治療者にATL治療アルゴリズムを明確に提示することが重要な課題である。