CAR-T細胞療法は、造血器腫瘍に対して優れた効果を示しているが、多くの固形腫瘍に対しては持続的な効果が得られていない。また、サイトカイン放出症候群といった副作用が懸念されるため、有効性と安全性の両面を高める方策が必要となる。本研究では、サイトカイン放出症候群の引き金となるIL-6を捕捉し、かつT細胞の長期生存に寄与するIL-7のシグナルをT細胞に恒常的に入れる人工サイトカイン受容体を開発した。これを組み込んだCAR-T細胞が長期間にわたり抗腫瘍効果を維持し、かつIL-6の濃度を下げられることを示した。
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