研究課題/領域番号 |
22K15923
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
中尾 泰浩 香川大学, 医学部附属病院, 医員 (80867721)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 新生児低酸素虚血性脳症 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、①動物モデルを用いた低体温療法中の脳血液量変化と治療後の運動神経学的スコア及び脳の病理組織学的予後脳障害の関係を明らかにすること、②ヒト新生児の観察研究より、HIE児のTH施行中24時間の脳血液量変化と生後18か月時点での神経学的予後の関係を調べることである。①に関して、動物実験の研究補助員は多数の人材が必要であることから、当大学の学生に依頼し実験を行ってきた。しかしながら、コロナウイルスの流行により行動が制限されているため、人材の確保が難しく延期している状況である。実験が延期され、それに使用されるべき実験費用を次年度に使用する。次年度は、当初の研究計画通り、新生仔豚を計12頭使用する予定である。②に関しては、NICUに入院した新生児仮死児で低体温療法を施行した児に対し、家族の同意を得て、低体温療法中の脳血液量測定を行っている。児の神経学的予後評価に関しては1歳半に行う予定としている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究目的の①に関しては、先ほど述べたようにコロナウイルス流行もあり、研究補助員の確保が難しいため動物実験が行えていない状態となっている。本年5月からはコロナウイルスが5類に変更されることもあり、まずは人員を確保し動物実験の再開を目指す。 研究目的の②に関しても、新生児仮死の児は年間発症数にばらつきがあり、昨年の発症数は例年よりも少なかったこともあり症例数が少ないことが問題である。 実験が延期されたため、それに使用されるべき実験費用を次年度に使用する。
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今後の研究の推進方策 |
研究目的の①に関しては、コロナウイルスが5類に変更され行動制限も緩和されるため、研究員確保も可能となる見込みである。研究員が確保され次第、動物実験を再開できる可能性が高いと考えている。研究目的の②に関しては、昨年ドの実験費用と併せて使用する。当初の研究計画通り、新生仔豚を計12頭使用する予定である。主に低酸素虚血負荷をかけ脳障害を惹起し、近赤外光時間分解分光装置や各種モニタリング装置を用い負荷後・低体温療法中の脳血液量やその他の循環パラメーターの推移と、脳障害の程度に関して比較する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究では、動物モデルを用いた低体温療法中の脳血液量変化と治療後の運動神経学的スコア及び脳の病理組織学的予後脳障害の関係を明らかにすることを研究課題の一つとして掲げている。 動物実験の研究には多数の補助員が必要であることから、当大学の学生に依頼し実験を行ってきた。しかしながら、コロナウイルスの流行により行動が制限されているため、人材の確保が難しく実験を行えていない状況である。次年度はコロナウイルスの行動制限も解除されるため実験の遂行は可能と考えている。そのため実験が延期され、それに使用されるべき実験費用を次年度に使用する。次年度は、当初の研究計画通り、新生仔豚を計12頭使用する予定である。
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