膵尾部癌のモデルマウスの性腺周囲脂肪が担癌状態で減少することを確認した。性腺周囲脂肪から分泌されるPTX3が癌を植え込んだマウスの脂肪でsham群と比してmRNA発現が増強し、血中PTX3濃度が上昇することをELISAで確認した。担癌マウスでPTX3が高く、癌植え込み時と3週間後の体重変化量と血清PTX3が相関した。転移を伴う膵癌患者での検討を行うと、PTX3高値は予後不良因子であり、炎症性マーカーである好中球リンパ球比やアルブミン、腫瘍マーカーであるCA19-9と相関することが判明した。またPTX3高値は化学療法導入前後の筋肉量、内臓脂肪の変化量のマーカーであった。
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