研究課題/領域番号 |
22K16247
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
金口 翔 横浜市立大学, 医学部, 助教 (30846986)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 慢性腎臓病 / サルコペニア / 六君子湯 / グレリン / 筋腎連関 |
研究実績の概要 |
本研究では,六君子湯が,慢性腎臓病(CKD)病態下において,グレリン系を活性化し,低栄養改善作用,サルコペニア改善作用,腎における抗炎症作用を介し,腎保護作用を発揮するという仮説をたて,サルコペニア合併CKDモデル動物,グレリン受容体阻害薬,ヒト腎生検組織を用いて,分子レベルでの作用機序を明らかにすることを目的としている.そこで,まずCKDモデル作成をおこなうこととした.比較的腎障害を受けやすいとされる129/Svマウスに対し,5/6腎臓摘出術を施行し,3ヶ月間高蛋白食負荷を行い,腎組織学的傷害を評価した.具体的には,129/Svマウス(雄10週齢)を用い,①コントロール群(Sham手術+通常食),②高蛋白食負荷群(Sham手術+高蛋白食飼育(術後2週間後から12週間負荷)),③CKDモデル群(5/6腎臓摘出術+高蛋白食飼育(術後2週間後から12週間負荷))の3群を用意した.③CKDモデル群では,①コントロール群・②高蛋白食負荷群と比較して,体重減少,血圧上昇,心体重比の増加を認め,腎機能に関しても,血清Cr値・血清BUN値・アルブミン尿の増加を認め悪化していた.組織学的にも,③CKDモデル群では,糸球体障害と尿細管障害の増悪, 糸球体面積の拡大を認めた.以上より,今回検討した5/6腎臓摘出術+高蛋白食飼育モデルは,CKDモデルとなりうる可能性が示唆された.今後,同モデルの骨格筋機能関連指標,骨格筋における関連分子発現解析,サルコペニア関連指標を解析し,六君子湯の治療効果について比較検討する方針である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
5/6腎臓摘出術+高蛋白食飼育によりCKDモデルの作成に成功している.
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今後の研究の推進方策 |
今回,作成に成功したCKDモデルの骨格筋機能関連指標,骨格筋における関連分子発現解析,サルコペニア関連指標を解析し,六君子湯の治療効果について比較検討する方針である.
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次年度使用額が生じた理由 |
これまでの実験については,既存の実験材料・器具等でおこなうことが可能であったため,次年度使用が発生した. 今後,骨格筋機能関連指標の解析,骨格筋における関連分子発現解析,サルコペニア関連指標の解析および六君子湯の準備等に助成金を使用していく予定である.
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