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2023 年度 実施状況報告書

中枢感作、疼痛に関与するCD163陽性サブッセトの同定とその機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 22K16719
研究機関北里大学

研究代表者

福島 健介  北里大学, 医学部, 講師 (30383615)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードCD163 / マクロファージ / セマフォリン
研究実績の概要

変形形性股関節症における滑膜マクロファージ(MΦ)は疼痛に関与すると報告されている。しかし、疼痛に関与するマクロファージのフェノタイプは明らかではなかった。申請者は昨年度までに滑膜組織におけるCD163+MΦの割合と疼痛スコアが相関すること、また、CD163+MΦは主要なTNF-alpha産生細胞であることを示した。しかし、疼痛惹起機構は不明であった。そこでCD163+MΦ由来の液性因子が疼痛関連因子の発現に及ぼす影響を検討した。人工股関節置換術時に変形性股関節症患者から滑膜組織を採取した。コラゲナーゼ処理後、セルソーターを用いてCD55陽性の滑膜線維芽細胞(CD45-CD31-CD55+CD90+)を採取した。滑膜線維芽細胞にTNF-alphaを添加後、LC-MSを用いて上清のプロテオーム解析を行った。その結果、疼痛への関与が報告されているセマフォリンファミリーに属するSEMA5A, SEMA7Aの上昇が認められた。また、TNF-alpha添加後の細胞からRNAを抽出し、real time PCRによるSEMA5A, SEMA7A mRNAの発現を検討した。その結果、プロテオーム解析結果と一致した結果が得られた。そこで、変形性股関節症患者から採取した滑膜組織におけるCD163の発現とSEMA5A, SEMA7A発現の相関解析およびこれらの発現とOA疼痛との完成の検討に着手した。現在、100例の解析を終えており、さらに100例を解析する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通り、CD163を介した疼痛機構の一端を明らかにしており、おおむね順調に進展していると考えられる。

今後の研究の推進方策

今年度明らかにしたセマフォリンファミリーと疼痛との関連性を明らかにする。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] Increase in TPSB2 and TPSD1 Expression in Synovium of Hip Osteoarthritis Patients Who Are Overweight2023

    • 著者名/発表者名
      Tsuchiya M, Fukushima K, Takata K, Ohashi Y, Uchiyama K, Takahira N, Saito H, Tsukada A, Inoue G, Takaso M, Uchida K
    • 雑誌名

      Int J Mol Sci

      巻: 24 ページ: 11532

    • DOI

      10.3390/ijms241813871

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Trends in hip preservation surgery in Japan from 2014 to 2019 with a focus on hip arthroscopic surgery2023

    • 著者名/発表者名
      Fukushima K, Ogata Y, Ohashi Y, Koyama T, Uchiyama K, Takahira N, Takaso M
    • 雑誌名

      J Hip Preserv Surg

      巻: 11 ページ: 8

    • DOI

      10.1093/jhps/hnad022

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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