研究課題
ランダム化臨床試験は、治療の有効性・安全性を評価するうえでゴールドスタンダードの研究デザインである。追跡開始後に中間イベントが起こりうる場合、ICH E9 R1でも指摘されているように、研究者は推定したい治療効果(estimand)を考えなければならない。本年度は、興味のあるイベントに対する競合イベントが存在する状況を検討した。割付治療が興味のあるイベントに与える直接効果としてどのような効果が考えられるかを整理し、それらの違いを数式的に提示できた。
2: おおむね順調に進展している
研究の核となる数式的な整理を一定の段階まで行えたことから、おおむね順調に進展していると考えた。
今後はシミュレーション実験、実データ解析を行い、必要に応じて数式的整理に立ち戻る。これらを同時に進め、研究全体の流れを固める予定である。