本研究課題で提案している積層ハイドロゲル電池の研究は国外を通しても極めて少なく,国内では皆無である.先行研究では,Schroederらが電気ウナギの発電組織を模擬し,それまでにない柔軟で生体適合性が期待できる電池を発表している.しかしながら,力学特性や生体適合性,電池としての機能についても明らかにされていない.それに対し,本研究課題では,先行研究と同等の電力特性を有するゲル電池の開発に成功し,接続方法による電力特性の変化や力学特性についても詳細に解明している.現在,得られたデータから骨形成を促進する骨用インプラントの設計製造法の確立に取り組んでおり,国内外を通しても独創性は極めて高いと考える.
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