本研究では、水の沸点以上にまで昇温されたナノポア空間を形成する新たな手法を創成できた。今後は、この特殊なナノポア空間において、水の密度やイオン濃度分布、粘性や電気浸透流などの流体減少、さらにはイオン輸送過程における平均自由工程等がどのように理解できるものなのかを調べる新たな研究展開が期待される。また、本研究により当該ナノポア空間が1生体粒子の内部物質検出に応用可能であることを明らにできた。これにより、PCR増幅が原理的に不可能なタンパク質や代謝物質をオンチップで1分子検出する革新的1細胞解析技術の創出可能性を大きく拓くことができた。
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