セルに封入した光硬化樹脂を紫外光照射でプレ重合して樹脂の粘度を極限まで高め、一光子吸収過程で試料セル両端に螺旋ファイバーを固着した。この螺旋ファイバーにガウスビームを入射すると、光渦モードが発生することを明らかにした。螺旋ファイバー中の光伝播をLPモード近似を用いて解析した結果、ガウスモードと光渦モード間のエネルギー交換は、約110μm間隔の周期的な捩じり構造が存在しないと起こらないことが分かった。この結果は、実験的に観測された透過光の回転数から評価できる捩じり周期100-120μmとほぼ一致する。したがって、螺旋ファイバー内部には周期的な屈折率の捩じれ構造が形成されていることが予想される。
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