本研究は、代表者の開発した独自技術を起点とした「天然物-薬物複合体」医薬の創成を目指す。これまで、金ナノ粒子表面を薄い脂質膜で被覆し、ここに膜タンパク質を安定的に固定化する技術を確立した。これを天然脂質や天然有機化合物の混合物に作用させ、膜タンパク質に親和性の高い化合物を回収し、LC-MSで検出する実験スキームが完成した。本手法により膜タンパク質に親和性の高い天然物の効率的取得が達成できた。 同時に、金ナノ粒子の強い赤色を利用した膜タンパク質親和性天然物の検出法も新たに開発した。本手法をマイクロアレイ上に固定された化合物ライブラリーに適用することで、膜タンパク質親和性天然物の探索が効率化できる。
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