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2023 年度 研究成果報告書

高浸透圧傷害克服による魚類と両生類の卵子の凍結保存

研究課題

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研究課題/領域番号 22K19250
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分42:獣医学、畜産学およびその関連分野
研究機関高知大学

研究代表者

枝重 圭祐  高知大学, 教育研究部総合科学系生命環境医学部門, 教授 (30175228)

研究分担者 越本 知大  宮崎大学, フロンティア科学総合研究センター, 教授 (70295210)
松川 和嗣  高知大学, 教育研究部総合科学系生命環境医学部門, 准教授 (00532160)
研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2024-03-31
キーワード凍結保存 / 卵子 / 魚類 / 両生類 / プロテアーゼ
研究成果の概要

魚類や両生類の卵子は高浸透圧傷害を受けやすいため凍結保存ができない。魚類卵子では本傷害にカルボキシペプチダーゼが関与している。そこで、ゼブラフィッシュ未成熟卵子を用いて、傷害メカニズムをしらべた。その結果、本傷害には細胞質型カルボキシペプチダーゼ(CCP)1、CCP5、CCP6が関与し、その活性や発現を抑制することにより傷害が軽減されることがわかった。しかし、CCP阻害剤では凍結保存液による高浸透圧傷害は軽減できなかった。CCPはグルタミル化チューブリンを選択的に分解することにより傷害を引き起こしていると推察された。アフリカツメガエル未成熟卵子の高浸透圧傷害にもCCPが関与しているとわかった。

自由記述の分野

応用動物科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

魚類や両生類の卵子は高浸透圧傷害を受けやすいため凍結保存ができない。しかしながら、そのメカニズムはほとんど明らかではなかった。本研究により、高浸透圧傷害のメカニズムの多くが明らかとなった。さらに研究を進めれば、大量の卵子を一度に凍結保存できる実用的な凍結保存技術が開発できるであろう。もし、成功すれば、実験用小型淡水魚の系統保存だけでなく、養殖魚の種苗生産や育種改良に大いに役立ち、水産業の発展に多大な貢献ができると考えている。同様の課題は両生類の卵子にもみられることから、実験用両生類の系統保存や世界的なツボカビ病蔓延により絶滅が危惧されている野生両生類種の保存法として役立つと考えられる。

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公開日: 2025-01-30  

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