妊娠時にはインスリン需要が増加し代償性に膵β細胞量が増加する一方で、出産後には膵β細胞量は元の量まで戻るが、その減少メカニズムは不明であった。研究代表者は妊娠・出産後の膵島にマクロファージが著明に浸潤していること、このマクロファージの浸潤を阻害すると出産後の膵β細胞量減少が抑制され元の量に戻らなくなることを見出した。さらに本課題において研究を進め、産後膵島にマクロファージが浸潤するメカニズムについて鍵となる分子をいくつか見出し、また、マクロファージが産後膵β細胞の減少に関わるメカニズムも明らかにし、論文として発表した(Developmental Cell 2023;58:1819-1829)。
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