本研究では細胞の活性化シグナル伝達を検出し、細胞状態の変化を擬似時間で並べてシグナル伝達の活性化度合いを計測することで細胞状態変化におけるシグナル伝達を擬似追跡する系を構築した。まず連続免疫染色法を開発し、細胞状態変化における活性化シグナル伝達を網羅的に検出する系を確立した。次にヒト細胞株のがん遺伝子誘導性細胞老化の系を用いて、状態変化した細胞に対してシグナル伝達分子を含む206種類の免疫染色を行った。染色した細胞を1細胞解像度でプロファイルし、擬似時間を構築することで細胞老化におけるシグナル伝達の活性化順序の検出を達成した。
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